やぁ、みんな!「スーパーロボット大戦W」のPV第一弾配信楽しんでくれたかな?風邪をひいて熱にうなされながらスパロボOGラジオを聞いてたら、何かムズガユ~イ・パワーが全身から沸き上がってきて、気がついたらあんな感じの暑苦しい台本になっていたんだね。俺だったら的な。ふっ。週末にはPV第二弾も配信されるからお楽しみに!
さて。合体とかもうどうでもいいネタはおいておいて。
話は突然「スーパーロボット大戦IMPACT」になるのです。「IMPACT」の発売は2002年3月末ですから、そのプロモーション用の映像制作は2001年の秋口から年末に向けて行われました。スパロボ初のPS2タイトルということで、当時の広報担当M氏からも気合いを入れるように念押しされた記憶があります。(この時期はM氏とW氏が両担当でした。)
2001年はスパロボ的に非常に忙しい一年で、私が担当しただけでも年始から「スーパーロボット大戦α外伝」「スーパーロボット大戦α for Dreamcast」「リアルロボットレジメント」「スーパーロボット大戦A」。変わり種では「スーパーロボット・バトルメーラー」なんていうのもありました。個人的にも、たまたまテレビ番組の収録で出かけたアメリカで同時多発テロが発生して帰国できなくなる…なんて騒ぎに巻き込まれてみたり。
その番組。オン・エアーを寺田さんがたまたま見てくれたんですが、やたらとツボにはまったらしく。「IMPACT」のPVのオフライン試写中、コン・バトラーVがビッグシリウス(ライオン・メカ)にガジガジ噛まれる場面に来る度に思い出すようで、やたらめったらと大笑いして「ライオンが、ライオンが」とからかってくるわけです…。えぇ、確かに”ライオンに噛まれながらも奇跡的に生還した松島トモ子さんの再現ドラマ”だったんですけどね。しかしね、笑いすぎです。(松島トモ子さんが誰なのか分からないキミは早速検索だ!麦茶?スパロボにもちゃんと関係があるんだぜ!?)
…まぁ、そんな余談はさておき。この時は、是非「歌」をプロモーションの中心に据えたい。という話になったのですが、スケジュールの都合上、JAMプロジェクトさんの主題歌の完成がPV第一弾に間に合いそうもない!というコトが分かりまして。「ならば仕方ない!」と主題歌の完成までの「繋ぎ」として作られたのが「マシンソウル」という曲でした。(当初スタッフ内では「インパクトパワー」と呼称していました。)
歌詞担当は私と映像プロデューサーのH氏。H氏はお兄さんがバンドマンということもあって音楽に明るく。特にロボットに対する思い入れを持たない歌詞を作るのが得意(もちろん皮肉ですよ)。この男…、生まれてから一度もロボットアニメを見たことが無い!と豪語する強者。耳を疑いますね?本当なんですよ?えぇ、日本人です。もう10年近くスパロボの映像関連のプロデューサーをやってます。第一弾PVの”手”もこの男です。もうすぐ子供が生まれます。ぜぇ、ぜぇ…。
…さて、どう歌を作るかというと。私の方でこんなコンセプトでどうだろうか?という案を出して、それをH氏が一度簡単に歌詞にしまして。…もちろんロボ愛がゼロですから、再び私の方でこれにウンウン唸りながらロボ愛を封入するなどして、何度かやり取りして形にしていきました。
“シールドグラス”などのちょっと変わった単語を入れてみたりしつつ、完成した歌詞を元に作曲家の笠松美樹さんに作曲を依頼。笠松さんは知っている人は知っている。知らない人は知らないかもしれないけれど、「ウェディングベル」で有名な女性コーラスグループSUGARの元メンバーです。我々とは別次元の超理解度の持ち主で「切なさを胸に秘めて戦う男のロマン」という無茶な発注を素晴らしい形で仕上げてくれました。
ボーカルは児玉国広さん。普通では無いロボットアニメ的な歌い方をお願いしました。「俺、カラオケボックスでしか歌ったことないのに、ナニ、歌唱指導しちゃってんだろうか?」そんなコトを思いつつも、ディレクターという人種は何でもやるのです。
そんなこんなで仕上がったのが「Machine Soul~奇跡を呼ぶIMPACT POWER~」です。お陰様で皆さんにもご好評頂き、後の「スーパーロボット大戦D」のPRソング、「スーパーロボット大戦オリジナルジェネレーション2」でのカバーに繋がります。一度で良いからカラオケで歌ってみたいな~というのが切なる願いなのですが、残念ながらまだ実現できていません。CDでも出せれば良いんだろうけれどなぁ…。
と、長々と書いてきましたが、実は「スーパーロボット大戦W」でもPRソングを作ってますので、店頭ビデオをお楽しみに。