エルドランの子供達

2008年某日、私は「スーパーロボット大戦 NEO」の音声収録の見学に来ていました。

「松本梨香さんがライジンオーの収録をする」

というお話しを聞いてから、眠れない日々を過ごし。

その日がやってきました。

お会いするのは、ラジオのゲストに来て頂いた時以来でしたが、
初めてお会いした時より緊張しました。
(スタジオの緊張感もあったからだと思いますが)

ガラスごしでしたが、仁くんを演じる松本梨香さんを生で観た時は
涙が出そうになりました。

小学生の頃の私は、ライジンオーの最終回があまりにも悲しくて、
塞ぎ込んでしまった時期があって・・・。

その後OVAの発売がありましたが、最終巻は
一年近く封を開けられませんでした。

これを観てしまったら、終わってしまう。

本当に悲しくて。

とってもとっても思い入れのある作品でした。

そんな仁くんが今、目の前に。

松本さんが
「仁だったらこんな時どんな言い方するかな?」
と制作スタッフの方と相談するのを聴いていて

数えきれない程の役を演じてきている方なのに、
仁くんをとても大切にしているのが伝わってきました。

私が喜ぶのは、お門違いなのですがファン心に凄く嬉しかったです。

「自分が演じた役を一生大切に思う事。
大切に守り続ける事。」

これは自分だけじゃなく

作品を愛してくれている方にとっても大切なことだから。


松本梨香さんに

日向仁くんに

ライジンオーに

神様に

エルドランに

18年かけて私は大切なモノを教えてもらいました。

私はエルドランシリーズの温かい人間描写が好きです。

ガンバルガーにしても、三人の正体が分かった時に、

「今までよくやってくれた。もう危ない事はやめて、一緒に逃げよう。」

って友達や親は言うんです。

凄く現実的で、身近な人の気持ちを表した言葉だと思いました。

エルドランは今でも、
当たり前のようで忘れてしまっている大切な何かを教えてくれて。

「スーパーロボット大戦NEO」を手に取って下さった方の中には、
エルドランの子供達が沢山居るはず・・・。

私もその一人です。

大人になって、スパロボをやって。

毎日を過ごす、ふとした瞬間、
エルドランが見守ってくれているような気がします。

「エルドランが思い描いた未来になっていますか?」

少しでも、人に夢をあげられるように。

そんな人になれますように。