あらためて、ありがトォーーーッ!


毎日あんまり熱い、いや暑いんで、うっかりしていたけど、気がつけば秋の気配を感じる今日このごろ。というか暦はすっかり秋。

夏希ちゃん。俺がダンディだって? お世辞とわかっていても、嬉しいね。雑誌やテレビで何度も共演できて楽しかったよ。今度、またゆっくりスパロボ談義したいね。

そして、寺田くんとも例年以上に顔を合わせる機会の多い夏だった。DVDの対談、Kフェスのトークショー、CMのナレーション録り……、そしてその締めくくりが、先日執り行われた某ゲーム雑誌の対談だった。ここ数年、毎年、夏にこの企画で寺田くんと会うのが恒例となっていたんだけど、これがゲームのよもやま話の域を超えて、スパロボのプロジェクト会議のようになってしまっているんだから、あなどれない。なんて言ったって、去年の対談の席で俺が出した提案のいくつかは、実際に採用されたりしているんだからね。ちなみに第3次αで取り入れられているBGM変更のアイデアも、ここから生まれたもの。ほかにも当時は公表できなかった話がてんこ盛り。その辺のことは今週発売の誌面に詳しく載っているから、興味ある人はチェックしてみてくれ。



そして、去年の対談に端を発して第3次αで実現した一番の大ネタ、それこそが、俺が今まで言いたくても言えなかったアノ話なのだ。今まで、奥歯にものが挟まったようなもの言いばかりで、本当に申し訳なかった。クリアした人も多い今、やっと、ためらうことなく公表できる。

第3次αで俺が担った役どころとは、憎々しく響き渡る高笑い……そう、ラスボス、霊帝の声の出演だった。

みんなもネタバレになるからと、なかなか口にできなかったことだろう。夏のイベントで地方へ行くたびに、やたら口々に「スパロボ、クリアしましたよ!」と声をかけられたのは、「ラスボスだったんですね、わかりましたよ!」というアピールだったんだと思う。

αシリーズのオオトリを飾るラスボスといったら、かなり重要なキャスティングのハズ。
その条件は、寺田くんいわく、「インパクトがあって、意外性があって、みんなが納得する人、なおかつゲームにも詳しい人」。いったいどこにそんな人が……と思っているときに、目の前に俺がいたというワケ。正直、俺なんかに務まるんだろうか? という気持ちもあった。けど、やってみたら、実に快感になってしまった。それが、あの高笑い。「難しいと言われている“笑い”を、いとも簡単にやってのけるなんてスゴイ」と満場一致でスタッフからお墨付きをもらったほど。倒れるときの雄叫びは「ご自由に」と言われたから、いつもの調子で「ズババババーン!」なんていうのも吹き込んでおいたら、ナント、それが使われているらしい。かなり音声に変換をかけているから、普通は気づかないと思うけど。ほかにも、俺が歌っているロボットたちへの攻撃には、セリフに歌詞からの引用があったり、俺ならではのネタがいくつも仕込まれているのがおもしろい。これは、確かに、俺じゃなければできなかっただろうな。

夏が過ぎて、話題の中心は「α」から「J」へと移り変わりつつある。発売と同時に俺のところへも「J」が届いた。今度はゲームボーイアドバンス。ゲームボーイ(ゲーム少年!)とは、まさに俺のこと。「いい年してゲームなんて」と言われたのも、遠い昔。「これからはゲーム音楽だ!」とスパロボのボーカル集を出した8年前から今まで、ずっと俺の傍らにはスパロボがあった。これからも、それは変わらない。寺田くんからは「開発スタッフでもイケますよ」とまで言われたけど、それはさすがに荷が重い。「こんなことができたらいいな」と好き勝手なことを言っているくらいがちょうどいい。来年はスパロボのゲームが誕生して15周年になるんだとか。俺は俺で、じいさんになるまでスパロボを盛り上げていくつもりだから、スパロボもいけるところまでいってほしい。

さて、俺のブログは今回でひとまず終了。スパロボに携わるスタッフのみなさん、スパロボを応援しているファンのみんな、あらためて、ありがトォーーーッ! このバトンを引き継いで、新たなランナーがスパロボの輪を広めるべく筆を走らせることだろう。そのうち、またみんなをビックリさせるようなことがあるかもしれないから、ちょっぴり覚悟しておけよ。