メタボライズ

こんばんは、引き続いて広報Wです。

「無限のフロンティア」発売記念、スペシャルゲスト・森住さんからの寄稿第2回分をお届けします。(全3回を予定しておりましたが、森住さんから戴いた原稿が集大成的なモノとなっておりまして…、確かあともう1回のお約束…のハズなのでそちらにもご期待下さいませ。)


■ 前回までのあらすじ ■

開発終盤の激務の中、“うまいから”という理由でラーメンライスばかり
食べていた森住の腹部は、確実にメタボライズされていた。(しかも胃下垂気味)

みなさんこんにちは!
前回のブログを読んだ関係各所から「テンションが変だぞ」と突っ込まれたものの、
今さら引っ込みがつかなくなっているモノリスソフトの森住です。


 
さて、いよいよ『無限のフロンティア』が発売となります!

そんなわけで今回は前回の予告どおり、これから冒険をともにするキャラクターたちが
どのように作られたのか、開発中の裏話も含めてお話ししていきましょう。

【 ハーケン・ブロウニング 】

私はキャラを作る時“どんな武器を持っているか”と考えることが多いです。
このハーケンは、まさに“武器”から入ったキャラでした。

キャラクターデザインの斉藤氏と打ち合わせを繰り返し、かっこいい銃のデザイン、
そしてそれに合うコスチュームのデザインを決めていきました。

カウボーイのようなコスチュームというのはうまくまとまったものの、
最後までマシンガン「ナイトファウル」が決まらず、最終的には私が自分で
おおまかなシルエットを確定させ、社内のメカデザイナーの意見などももらいつつ、
ようやく完成させた覚えがあります。
ハーケン本人よりもマシンガンの方が時間がかかってます(笑)

【 楠舞神夜 】

私はキャラを作る時“どんなテーマを持っているか”と考えることも多いです。
前回開発に関わったゲームのヒロインは“理想の女性像”というテーマだったので、
今回のヒロインは“健康的なお色気”というテーマから入りました。

デザインを進める上で、一番ラフが多かったキャラです。
顔や髪型はすんなりと決まったのですが、服が決まらず難産でした。
着物風、くのいち風、皮ジャン風……などなど、様々なラフ原案を経て、
先にデザインが決まっていた錫華姫との対比も考え、ボディコン風になりました。

その服ですが、全キャラ中一人だけ、元デザインから進化(?)していきました。
デザイン決定稿をゲーム中のキャラグラフィック担当の春山氏に出したところ…
やけに胸元とスソが短くなって上がってきました。
心なしか、服が小さくなってるな……と思いつつ、次にそのデータを
広報用イラスト担当の河野さんに渡したところ……
「さ、さらに縮んでるーー! なにこれ、洗ったの!?」
という状態になりました。
……まあ、一発でOKを出したわけですが(笑)

【 アシェン・ブレイデル 】

アシェンは“どんな武器か”と“どんなテーマか”の複合で作ったキャラです。
ようするに“手が飛び、足に銃が付いた格闘ロボ娘”でした。
各部装甲のディテールアップに時間がかかったものの、比較的すんなりと進みました。

問題はキャラ立ての方でした。
スパロボではおなじみ「W17」の初期型ということで、冷静沈着で無機質……
「ゼノサーガ」のKOS-MOSみたいな感じにすれば、モノリスソフト的にも
オマージュになってグレイトだぜ、こいつぁ! …と、思っていたところ、
まさかのKOS-MOSご本人の参戦確定。

か、かぶる! とあわててキャラ立てを変更したところ、急な荒療治だったためか、
ちょっと極端になりすぎました。
どれくらい極端かは、ゲーム本編で確かめてみてください(笑)

【 錫華姫 】

私はキャラを考える時、“キーワードからの連想”という部分から入ることも
また多いのです。
彼女のキーワードは“鬼・着物・チューブトップ・ヘソ”でした。
その想いが斉藤氏に伝わったのか、実は全キャラ中、ほぼ一発OKでデザインが
決まったキャラです。

次に攻撃方法をロボット(邪鬼銃王)をダンスして操るということに決めました。
ダンスのキーワードといえば、“ミラーボール・お立ち台・ユーロビート”以外は
あり得ないため、その想いを関係各所に伝えて歩きました。
こうして錫華師匠は、デザイン・カットイン・作曲・エフェクト・声優さん……
各分野のスペシャリストたちの手によって、非常にいいキャラになったと思います。

【 KOS-MOS 】

デザインについては「ゼノサーガ エピソードlll」のままですが、
武装にエピソードlとll、台詞にファンディスクである「ゼノサーガ フリークス」
も盛り込み、一風変わった印象になるように意識しました。
さらにオリジナルの要素として、開発者シオンの使う武装も追加してます。

シリーズ完結を迎えたゼノサーガですが、シリーズの集大成的なKOS-MOS
になったのではないかと思います。

実は「エピソードlll」の武装だけで技を作ってたら、トンデモ技が多い他のキャラに
比べて地味になってしまったからというのは、みんなにはナイショだよ!

【 有栖零児 】

「ナムコ クロス カプコン」からデザインに変更は一切なしですが、
大幅に技を増やしてます。
“両手で様々な武器を使う”ことを意識したことによって、“一つの武器に様々な
使い方がある”ハーケンとの差別化もできたのではないかと思います。

男女比がすごいことになっている本作において、がんばってもらうべく、
作り込みを行いました(笑)
シナリオ上では貴重なツッコミ担当として、獅子奮迅の働きをしてもらっています。

【 小牟 】

「ナムコ クロス カプコン」からデザインに変更は一切なしです。
……あ、本作の女性陣はお色気度が非常に高いので、それに対抗すべく、
チャイナ服のワキ部分を大きく削ってますw(マイナーチェンジ)

それからスタイルを「ナムカプ」公式イラストに近い形に変更しています。
あとは二丁拳銃での攻撃を想定して、銃把にブレードが付いた「白金(プラチナ)」
という拳銃を追加しています。

一番遊びを入れやすいキャラなので、いろいろな試みをしています。
「ナムカプ」を知っている人はもちろん、知らない人にも楽しんで
もらえたらと思ってます。

以上が、これからユーザーの皆さんと珍道中を繰り広げることになる面々です!

いやあ……濃すぎる。
もう少し薄味にするべきだったかとも思いますが……いや、ラーメンライスは
濃い醤油チャーシューが一番うまいことを考えると、正しいはずだ……。

ではでは、今宵はここまでにしとうございまする。
またいつかお会いしましょう。フフフ……

—-モノリスソフト:森住 惣一郎